今回のテーマは、「マンションの計画」である。
それではさっそく、「マンション管理士試験」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。
令和4年度 マンション管理士試験 〔問40〕
〔問 40〕 マンションの各部の計画に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。
1 中廊下型のマンションは、片廊下型のマンションに比べ、日照や通風などの居住性が劣っている。
2 1階部分で壁がなく柱だけで構成された吹き抜け空間のことをピロティという。屋外であっても雨にさらされないため、駐輪場や駐車場として使われることが多い。
3 マンションで火災が発生した場合、住戸から安全に避難できるよう計画されている必要があるため、避難経路となる全てのバルコニーには、避難器具を設けなければならない。
4 マンションの管理員室は、管理員の管理事務の空間であるとともに、各種資料の保管場所でもあり、また、居住者から相談を受ける場所でもある。流しやトイレが設置されることもある。
令和4年度 マンション管理士試験
それでは、各肢を検討していこう。
なお、問題は、令和4年4月1日現在施行されている法令等により出題されているが、正解及び解説は令和5年10月1日現在施行されている法令等に基づいて執筆する。
1 正しい。
中廊下型のマンションは、片廊下型のマンションに比べ、日照や通風などの居住性が劣っている。
2 正しい。
1階部分で壁がなく柱だけで構成された吹き抜け空間のことをピロティという。屋外であっても雨にさらされないため、駐輪場や駐車場として使われることが多い。
3 誤り。
共同住宅等の2階以上の階又は地階で、収容人員が30人以上のものには、避難器具を設置しなければならない。(消防法施行令25条1項)
そして、避難器具の個数については、収容人員が100人以下のときは1個以上、100人を超えるときは1個に100人までを増すごとに1個を加えた個数以上設置することとされている。(同2項)
したがって、全てのバルコニーに、避難器具を設けなければならないわけではない。
4 正しい。
マンションの管理員室は、管理員の管理事務の空間であるとともに、各種資料の保管場所でもあり、また、居住者から相談を受ける場所でもある。流しやトイレが設置されることもある。