今回のテーマは、「地震保険」である。

それではさっそく、「管理業務主任者試験(令和4年度)」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。

令和4年度 管理業務主任者試験問題【問42】

【問 42】 次の記述のうち、地震保険に関する法律によれば、適切なものの組合せはどれか。

ア 地震保険契約は、居住の用に供する建物又は生活用動産のみを保険の目的とする。
イ 地震保険契約は、特定の損害保険契約に附帯して締結する必要がある。
ウ 地震保険契約は、地震による津波を間接の原因とする流失による損害は、てん補の対象としない。
エ 地震保険契約では、保険の対象である居住用建物が全損になったときに保険金が支払われ、一部損では保険金は支払われない。

1  ア・イ
2  ア・ウ
3  イ・エ
4  ウ・エ

令和4年度 管理業務主任者試験問題 令和4年(2022年)12月4日

正解:1

それでは、各肢を検討していこう。
なお、問題は、2022年4月1日現在施行されている法令等により出題されているが、正解及び解説は2023年4月1日現在施行されている法令等に基づいて執筆する。

「地震保険に関する法律(昭和四十一年法律第七十三号)」は、「地震保険法」と称するものとする。
「地震保険に関する法律施行令(昭和四十一年政令第百六十四号)」は、「地震保険法施行令」と称するものとする。

なお、本テーマはこれまでにも取り上げている。↓

FP2級の過去問を解いてみよう(2023年1月)「火災保険と地震保険の商品性」

ア 正しい。

地震保険契約は、居住の用に供する建物又は生活用動産のみを保険の目的とする。(地震保険法2条2項1号)

イ 正しい。

地震保険契約は、特定の損害保険契約に附帯して締結される必要がある。(地震保険法2条2項3号)

ウ 誤り。

地震保険契約は、地震若しくは噴火又はこれらによる津波(以下「地震等」という。)を直接又は間接の原因とする火災、損壊、埋没又は流失による損害(政令で定めるものに限る。)を政令で定める金額によりてん補する。(地震保険法2条2項2号)

エ 誤り。

地震保険契約では、損害の程度によって、「全損」、「大半損」、「小半損」、「一部損」の認定を行い、その認定に応じた保険金が支払われる。(地震保険法施行令1条1項)