今回のテーマは、「換気設備」である。
それではさっそく、「管理業務主任者試験(令和4年度)」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。
令和4年度 管理業務主任者試験問題【問23】
【問 23】 換気設備に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1 全熱交換型の換気は、「第1 種換気方式」である。
2 建築基準法によれば、居室には、政令で定める技術的基準に従って換気設備を設けた場合を除いて、換気のための窓その他の開口部を設け、その換気に有効な部分の面積は、その居室の床面積に対して、20分の1 以上としなければならない。
3 換気効率の指標の一つである「空気齢」は、その数値が小さいほど、その地点に供給される空気が汚染されている可能性が高い。
4 建築基準法によれば、建築物の調理室等で火を使用する設備又は器具の近くに排気フードを有する排気筒を設ける場合においては、排気フードは、不燃材料で造らなければならない。
令和4年度 管理業務主任者試験問題 令和4年(2022年)12月4日
それでは、各肢を検討していこう。
なお、問題は、2022年4月1日現在施行されている法令等により出題されているが、正解及び解説は2023年4月1日現在施行されている法令等に基づいて執筆する。
1 正しい。
全熱交換式とは、冷たい空気を給気した場合には暖かい空気へ、暖かい外気を給気した場合には冷たい空気へ、熱交換してから室内へと届ける方式のことである。
第1種換気とは、空気を室内に取り込む「給気」と、空気を室外へ排出する「排気」をどちらも機械でおこなう換気方式である。
2 正しい。
居室には換気のための窓その他の開口部を設け、その換気に有効な部分の面積は、その居室の床面積に対して、20分の1以上としなければならない。(建築基準法28条2項)
3 誤り。
換気効率の指標の一つである「空気齢」は、その数値が小さいほど、その地点に供給される空気が汚染されている可能性が低い。
4 正しい。
火を使用する設備又は器具の近くに排気フードを有する排気筒を設ける場合においては、排気フードは、不燃材料で造ること。(建築基準法施行令20条の3第2項4号)