今回のテーマは、「建築基準法」である。

それではさっそく、「管理業務主任者試験(令和4年度)」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。

令和4年度 管理業務主任者試験問題【問17】

【問 17】 建築基準法第2 条及び同法施行令第1 条の用語の定義に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1  「建築物」とは、土地に定着する工作物のうち、屋根及び柱若しくは壁を有するもの(これに類する構造のものを含む。)などをいい、建築設備を含まない。
2  「敷地」とは、一の建築物又は用途上不可分の関係にある二以上の建築物のある一団の土地をいう。
3  「主要構造部」とは、壁、柱、床、はり、屋根又は階段をいい、建築物の構造上重要でない部分を除く。
4  「大規模の修繕」とは、建築物の主要構造部の一種以上について行う過半の修繕をいう。

令和4年度 管理業務主任者試験問題 令和4年(2022年)12月4日

正解:1

それでは、各肢を検討していこう。
なお、問題は、2022年4月1日現在施行されている法令等により出題されているが、正解及び解説は2023年4月1日現在施行されている法令等に基づいて執筆する。

なお、本テーマについては、これまでにも取り上げている。↓

マンション管理士の過去問を解こう(令和4年度)「建築基準法」

1 誤り。

建築物とは、土地に定着する工作物のうち、屋根及び若しくはを有するもの(これに類する構造のものを含む。)、これに附属する門若しくは塀、観覧のための工作物又は地下若しくは高架の工作物内に設ける事務所、店舗、興行場、倉庫その他これらに類する施設(鉄道及び軌道の線路敷地内の運転保安に関する施設並びに線橋、プラットホームの上家、貯蔵槽その他これらに類する施設を除く。)をいい、建築設備を含むものとする。(建築基準法2条1号)

2 正しい。

敷地とは、一の建築物又は用途上不可分の関係にある2以上の建築物のある一団の土地をいう。(建築基準法施行令1条1号)

3 正しい。

主要構造部 壁、柱、床、はり、屋根又は階段をいい、建築物の構造上重要でない間仕切壁、間柱、付け柱、揚げ床、最下階の床、回り舞台の床、小ばり、ひさし、局部的な小階段、屋外階段その他これらに類する建築物の部分を除くものとする。(建築基準法2条5号)

4 正しい。

大規模の修繕とは、建築物の主要構造部の一種以上について行う過半の修繕をいう。(建築基準法2条14号)