今回のテーマは、「給水設備」である。

それでは、「令和3年度 管理業務主任者試験」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。

令和3年度 管理業務主任者試験問題 【問 20】

【問20】上水の給水設備に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1 水道法によれば、簡易専用水道とは、水道事業の用に供する水道及び専用水道以外の水道であって、水道事業の用に供する水道から供給を受ける水のみを水源とし、その供給を受けるために設けられる水槽の有効容量の合計が20㎥を超えるものをいう。
2 建築基準法により、共同住宅の給水タンクに保守点検用のマンホールを設置する必要がある場合には、そのマンホールは、直径60㎝以上の円が内接することができるものとしなければならない。
3 給水管でのウォーターハンマーを防止するために、管内流速が過大とならないように流速は毎秒1.5~2.0m以下が標準とされている。
4 流しの水栓の開口部にあっては、あふれ面と水栓の開口部との垂直距離を保つ等、水の逆流防止のための有効な措置を講ずる。

令和3年度 管理業務主任者試験問題

正解:1

それでは、各肢を検討していこう。
なお、問題は、2021年4月1日現在施行されている法令等により出題されているが、正解及び解説は2023年5月26日現在施行されている法令等に基づいて執筆する。

1 誤り。

簡易専用水道」とは、水道事業の用に供する水道及び専用水道以外の水道であつて、水道事業の用に供する水道から供給を受ける水のみを水源とするものをいう。ただし、その用に供する施設の規模が水道事業の用に供する水道から水の供給を受けるために設けられる水槽の有効容量の合計が10立方メートル以下のものを除く
(水道法3条7項、水道法施行令2条)

2 正しい。

建築基準法により、共同住宅の給水タンクに保守点検用のマンホールを設置する必要がある場合には、そのマンホールは、直径60㎝以上の円が内接することができるものとしなければならない。(昭和50年12月20日建設省告示第1597号)

3 正しい。

給水管でのウォーターハンマーを防止するために、管内流速が過大とならないように流速は毎秒1.5~2.0m以下が標準とされている。

4 正しい。

流しの水栓の開口部にあっては、あふれ面と水栓の開口部との垂直距離を保つ等、水の逆流防止のための有効な措置を講ずる。(建築基準法施行令129条の2の4第2項2号)