今回のテーマは、「マンションの構造・部材」である。

それでは、「令和3年度 管理業務主任者試験」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。

令和3年度 管理業務主任者試験問題 【問 19】

【問19】マンションの構造・部材に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1 免震装置を設置することにより、建築物がゆっくりと水平移動し、建築物に作用する地震力を低減する構造形式を免震構造という。
2 建築基準法に定める「主要構造部」には、建築物の構造上重要でない間仕切壁は、含まれない。
3 建築基準法によれば、1つの建築物で高さが部分的に異なる場合には、原則として、各部分の高さに応じて異なる構造方法による基礎を併用しなければならない。
4 建築基準法によれば、特定の要件を満たす場合を除いて、各戸の界壁は小屋裏又は天井裏に達していなければならない。

令和3年度 管理業務主任者試験問題

正解:3

それでは、各肢を検討していこう。
なお、問題は、2021年4月1日現在施行されている法令等により出題されているが、正解及び解説は2023年6月16日現在施行されている法令等に基づいて執筆する。

1 正しい。

免震装置を設置することにより、建築物がゆっくりと水平移動し、建築物に作用する地震力を低減する構造形式を免震構造という。

2 正しい。

主要構造部とは、壁、柱、床、はり、屋根又は階段をいい、建築物の構造上重要でない間仕切壁、間柱、付け柱、揚げ床、最下階の床、回り舞台の床、小ばり、ひさし、局部的な小階段、屋外階段その他これらに類する建築物の部分を除くものとする。(建築基準法2条5号)

3 誤り。

建築物には、異なる構造方法による基礎を併用してはならない。(建築基準法施行令38条2項)

4 正しい。

長屋又は共同住宅の各戸の界壁は、特定の要件を満たす場合を除いて、小屋裏又は天井裏に達せしめなければならない。(建築基準法施行令114条1項)