「ファイナンシャル・プランニング技能検定 3級 学科試験(2023年5月28日実施)」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。
ファイナンシャル・プランニング技能検定 3級 学科試験(2023年5月28日実施)【第2問】(43)~(44)
【第2問】 次の各文章の( )内にあてはまる最も適切な文章、語句、数字またはそれらの組合せを1)~3)のなかから選びなさい。(問題文一部修正)
(43) 表面利率(クーポンレート)2%、残存期間5年の固定利付債券を、額面100円当たり104円で購入し、2年後に額面100円当たり102円で売却した場合の所有期間利回り(年率・単利)は、( )である。なお、税金や手数料等は考慮しないものとし、答は表示単位の小数点以下第3位を四捨五入している。
1) 0.96%
2) 1.54%
3) 2.88%
(44) A資産の期待収益率が3.0%、B資産の期待収益率が5.0%の場合に、A資産を40%、B資産を60%の割合で組み入れたポートフォリオの期待収益率は、( )となる。
1) 1.8%
2) 4.0%
3) 4.2%
ファイナンシャル・プランニング技能検定 3級 学科試験(2023年5月28日実施)
それでは、各問を検討していこう。
2023年5月実施の問題は、2022年10月1日現在施行されている法令等により出題されているが、正解及び解説は2023年4月1日現在施行されている法令等に基づいて執筆する。
(43) 1) 0.96%
所有期間利回りとは
債券を時価(市場価格)で買い付け、償還期限まで保有せず中途売却する場合において、購入価格に対する収益の割合(1年間に受け取る利子と1年あたりの売却差損益の合計)をいう。
所有期間利回り(%) $=\frac{利率+\frac{売却価格-購入価格}{所有期間}}{購入価格} ×100$
問題に当てはめて計算すると、所有期間利回りは、
$\frac{2+\frac{102-104}{2}}{104} ×100$=0.96%(小数点以下第3位を四捨五入)
となる。
なお、本テーマについては、これまでに取り上げている。↓
FP2級の過去問を解いてみよう(2023年1月)「債券の利回り」
(44) 4.2%
ポートフォリオ期待収益率
ポートフォリオ期待収益率は、ポートフォリオに組入れた各資産の期待収益率をポートフォリオへの組入比率で加重平均した値。
ポートフォリオの期待収益率 =(期待収益率×組入比率)の合計
問題に当てはめて計算すると、
3% × 40% (A資産) + 5% × 60%(B資産)= 4.2%
となる。
なお、本テーマについては、これまでに取り上げている。↓
FP2級の過去問を解こう(2023年5月)「ポートフォリオ運用」