今回のテーマは、「傷害保険」である。

それでは、「ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2022年度9月実施)」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。

問題 18

傷害保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、特約については考慮しないものとする。

1.家族傷害保険では、保険期間中に記名被保険者に子が生まれた場合、その子を被保険者に加えるためには追加保険料を支払う必要がある。

2.普通傷害保険では、被保険者が就業中の事故によりケガをした場合、補償の対象となる。

3.国内旅行傷害保険では、被保険者が旅行中の飲食により細菌性食中毒を発症した場合、補償の対象となる。

4.海外旅行傷害保険では、被保険者が旅行先の火山の噴火により発生した津波でケガをした場合、補償の対象となる。

ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2022年度9月実施)

正解:1

それでは、各肢を検討していこう。なお、法令等は、2022年10月1日現在で施行されているものに基づくものとする。

1 誤り。

家族傷害保険は、後述する普通傷害保険と同じ補償内容で、一つの契約で家族全員を被保険者とするもの。家族の範囲は保険事故発生時で判定する。配偶者、生計を一にする同居の親族の他、生計を一にする別居の未婚の子や契約後に生まれた子も対象になる。(配偶者や親族の職業、家族の人数は保険料に影響しない。)

2 正しい。

普通傷害保険は、国内外を問わず、家庭内、職場(出張先も含む)、通勤、旅行やスポーツなどの日常生活で起こる事故による傷害に対応する。なお、職業により保険料が異なる。(危険が伴うかどうか)

普通傷害保険の対象外

  • 戦争・地震・噴火・津波によるもの
  • 細菌性食中毒・ウイルス性食中毒
  • 熱中症による通院

3 正しい。

国内旅行傷害保険は、旅行で家を出発してから家に帰るまでに被ったけがや病気による通院や死亡、後遺障害について保険金が支払われる。また、細菌性食中毒やウイルス性食中毒についても特約なしで保険金が支払われる。ただし、地震・噴火・津波によるものは保険金の支払い対象外である。

4 正しい。

海外旅行傷害保険は、旅行で家を出発してから家に帰るまでの間のけがや病気の治療費を補償(国内も対象)また、細菌性食中毒やウイルス性食中毒及び地震・噴火・津波による傷害も特約なしで保険金が支払われる。