今回のテーマは、「第三分野の保険」である。
それでは、「ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2022年度9月実施)」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。
問題 19
第三分野の保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1.就業不能保険では、入院や在宅療養が一定日数以上継続して所定の就業不能状態に該当した場合に、所定の保険金・給付金が支払われる。
2.先進医療特約で先進医療給付金の支払い対象とされている先進医療は、契約時点において厚生労働大臣によって定められたものである。
3.限定告知型の医療保険は、他の契約条件が同一で、限定告知型ではない一般の医療保険と比較した場合、保険料は割安となる。
4.がん保険では、被保険者ががんで入院したことにより受け取る入院給付金について、1回の入院での支払日数は90日が限度となる。
ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2022年度9月実施)
それでは、各肢を検討していこう。なお、法令等は、2022年10月1日現在で施行されているものに基づくものとする。
1 正しい。
就業不能保険とは、病気やけがにより就業不能となった場合に、その間の所得を補償する。入院の有無を問わず、医師の指示による自宅療養中も対象となる。
2 誤り。
先進医療特約とは、療養を受けた時点で、厚生労働大臣が承認する先進医療(公的医療保険の対象外)に該当する治療を所定の医療機関で受けたときに給付金が支払われる。
3 誤り。
限定告知型医療保険は、健康状態の告知や医師の診査を必要とする通常の医療保険には契約できなかった人が所定の告知項目に該当しない場合に契約できる医療保険である。通常の医療保険に比べて保険料が割高である。
4 誤り。
がん保険とは、がんと診断されると診断給付金が、がんで入院すると、初日から入院給付金が支払われる。支払い日数および通算支払い限度日数に制限がない。(手術をした場合に支払われる手術給付金も同様)
なお、契約から3か月または90日程度の免責期間があり、この期間中にがんと診断されると給付金等は支払われず、契約は無効となる。