今回のテーマは、「個人年金保険の一般的な商品性」である。

それでは、「ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2023年9月10日実施)」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。

ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2023年9月10日実施)問題13

問題 13
個人年金保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1.確定年金では、年金受取開始日前に被保険者が死亡した場合、死亡給付金受取人が契約時に定められた年金受取総額と同額の死亡給付金を受け取ることができる。
2.10年保証期間付終身年金では、被保険者の性別以外の契約条件が同一である場合、保険料は女性の方が男性よりも高くなる。
3.変額個人年金保険では、特別勘定における運用実績によって、将来受け取る年金額や解約返戻金額が変動する。
4.外貨建て個人年金保険では、円換算支払特約を付加することで、年金や解約返戻金、死亡給付金を円貨で受け取ることができる。

ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2023年9月10日実施)

正解:1

2023年9月実施の問題は、2023年4月1日現在施行されている法令等により出題されているが、本稿の正解及び解説は2023年10月1日現在施行されている法令等に基づいて執筆する。

なお、本テーマを含む問題はこれまでに取り上げている。↓
FP2級の過去問を解こう(2023年9月)「生命保険の一般的な商品性」

それでは、各肢を検討していこう。

1 誤り。

確定年金では、年金受取開始日に被保険者が死亡した場合、それまでの払込保険料相当額が死亡給付金として支払われる。

したがって、契約時に定められた年金受取総額と同額ではない。

2 正しい。

被保険者が生きている限り支払われる終身年金では、被保険者の性別以外の契約条件が同一である場合、保険料は女性の方が男性よりも高くなる

3 正しい。

変額個人年金保険では、特別勘定における運用実績によって、将来受け取る年金額や解約返戻金額が変動する。

4 正しい。

外貨建て個人年金保険では、円換算支払特約を付加することで、年金や解約返戻金、死亡給付金を円貨で受け取ることができる。

ただし、この特約を附加しても、為替変動リスクは回避できない。(為替が契約時より円高になった場合は、年金受取額が払込保険料相当額を下回ることがある。)

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