今回のテーマは、「配偶者の法定相続分」である。
それでは、「ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2023年5月28日実施)」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。
ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2023年5月28日実施)問題52
問題 52
相続人が次の(ア)~(ウ)である場合、民法上、それぞれの場合における被相続人の配偶者の法定相続分の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
(ア)被相続人の配偶者および子の合計2人
(イ)被相続人の配偶者および母の合計2人
(ウ)被相続人の配偶者および兄の合計2人
1.(ア)1/2 (イ)1/3 (ウ)1/4
2.(ア)1/2 (イ)2/3 (ウ)3/4
3.(ア)3/4 (イ)2/3 (ウ)1/2
4.(ア)1/3 (イ)2/3 (ウ)3/4
ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2023年5月28日実施)
それでは、問題を検討していこう。
2023年5月実施の問題は、2022年10月1日現在施行されている法令等により出題されているが、正解及び解説は2023年4月1日現在施行されている法令等に基づいて執筆する。
遺言による相続分の指定がないときなどは、民法に定められた相続分が適用される。(法定相続分)
配偶者 | 他の相続人 | ||
---|---|---|---|
2分の1 | 第1順位 | 子 | 2分の1 |
3分の2 | 第2順位 | 直系尊属 | 3分の1 |
4分の3 | 第3順位 | 兄弟姉妹 | 4分の1 |
(法定相続分)
第九百条 同順位の相続人が数人あるときは、その相続分は、次の各号の定めるところによる。
一 子及び配偶者が相続人であるときは、子の相続分及び配偶者の相続分は、各二分の一とする。
二 配偶者及び直系尊属が相続人であるときは、配偶者の相続分は、三分の二とし、直系尊属の相続分は、三分の一とする。
三 配偶者及び兄弟姉妹が相続人であるときは、配偶者の相続分は、四分の三とし、兄弟姉妹の相続分は、四分の一とする。
四 子、直系尊属又は兄弟姉妹が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいものとする。ただし、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の二分の一とする。
民法 ・e-Gov法令検索
以上を踏まえて、検討する。
(ア) 配偶者の法定相続分 1/2
(イ) 配偶者の法定相続分 2/3
(ウ) 配偶者の法定相続分 3/4
したがって、2が正解となる。