今回のテーマは、「わが国の税制」である。

それでは、「ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2023年5月28日実施)」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。

ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2023年5月28日実施)問題31

問題 31
わが国の税制に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

1.所得税では、課税対象となる所得を8種類に区分し、それぞれの所得の種類ごとに定められた計算方法により所得の金額を計算する。
2.相続税では、納税者が申告書に記載した被相続人の資産等の内容に基づき、税務署長が納付すべき税額を決定する賦課課税方式を採用している。
3.相続税は直接税に該当し、消費税は間接税に該当する。
4.固定資産税は国税に該当し、登録免許税は地方税に該当する。

ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2023年5月28日実施)

正解:3

それでは、各肢を検討していこう。

1 誤り。

所得とは

所得とは、収入からこれを得るためにかかった必要経費等を差し引いたもの。どのような収入かによって10種類に分けられる。
収入 ー 必要経費等 = 所得

①利子所得 ②配当所得 ③不動産所得 ④事業所得 ⑤給与所得 ⑥退職所得 ⑦山林所得
⑧譲渡所得 ⑨一時所得 ⑩雑所得

したがって、8種類ではなく、10種類に区分される。

2 誤り。

申告納税方式
納税者が自分で税額を計算して、自らが納めるべき金額を申告して、その金額を納める方式。
所得税、法人税、贈与税、相続税など。

賦課課税方式
国や地方自治体が計算した税額を納める方式。
住民税、固定資産税、自動車税など。

3 正しい。

直接税
税金を負担する人が、自分で直接納める税金のこと。相続税は直接税になる。

間接税
税金を負担する人と納める人(納税義務者)が異なる税金のこと。消費税は間接税になる。

4 誤り。

国税
国が課税する税金のこと。所得税、贈与税、相続税、登録免許税など。

地方税
地方自治体(都道府県、市町村)が課税する税金のこと。住民税、固定資産税など。