今回のテーマは、「生命保険の保険料等の一般的な仕組み」である。
それでは、「ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2023年1月22日実施)」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。
ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2023年1月22日実施)問題12
問題 12
生命保険の保険料等の一般的な仕組みに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1.保険料は、将来の保険金等の支払いの財源となる純保険料と、保険会社が保険契約を維持・管理していくために必要な経費等の財源となる付加保険料で構成されている。
2.保険料は、予定死亡率、予定利率、予定事業費率の3つの予定基礎率に基づいて算定される。
3.終身保険の死亡保険金の支払いに充てるために必要な保険料の計算に用いられる予定死亡率が高く設定された場合、新規契約の保険料は安くなる。
4.責任準備金は、保険会社が将来の保険金等の支払いの財源とするため、保険数理に基づいて算定し、積み立てる準備金である。
ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2023年1月22日実施)
それでは、各肢を検討していこう。なお、法令等は、2022年(令和4年)10月1日現在で施行されているものに基づくものとする。
1 正しい。
保険料は、保険金支払いの財源となる純保険料と、私的保険制度を運営・管理していくために必要な経費に充てる付加保険料からなる。
2 正しい。
保険料は、予定死亡率、予定利率、予定事業費率の3つの予定基礎率により計算されている。
3 誤り。
予定死亡率とは、経験表に基づいた、性別、年齢ごとの年始の生存者に対する1年間の死亡者数の割合である。
予定死亡率が高くなると死亡保険の保険料は高くなる傾向がある。
4 正しい。
純保険料部分を財源として、将来の保険金・給付金支払いの財源として積み立てられたものを責任準備金という。
(参考)’22~’23年版 最短合格2級FP技能士(きんざい)