今回のテーマは、「財産の相続税評価」である。

それでは、「ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2023年5月28日実施)」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。

ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2023年5月28日実施)問48

《問48》 個人が相続により取得した財産の相続税評価に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1) 金融商品取引所に上場されている利付公社債の価額は、原則として、課税時期の最終価格と源泉所得税相当額控除後の既経過利息の額との合計額によって評価する。
2) 金融商品取引所に上場されている不動産投資法人の投資証券の価額は、原則として、課税時期の最終価格、課税時期の属する月以前3カ月間の毎日の最終価格の各月ごとの平均額のうち最も低い価額によって評価する。
3) 家屋の附属設備等のうち、庭木、庭石、あずまや、庭池等の庭園設備の価額は、売買実例価額、精通者意見価格等を参酌して評価する。
4) 販売業者が有するもの以外の書画骨とう品の価額は、売買実例価額、精通者意見価格等を参酌して評価する。

ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2023年5月28日実施)

正解:3

1 正しい。

金融商品取引所に上場されている利付公社債の価額は、原則として、課税時期の最終価格と源泉所得税相当額控除後の既経過利息の額との合計額によって評価する。

(参考)財産評価基本通達 197-2 利付公社債の評価(税務研究会のWebサイト)

2 正しい。

金融商品取引所に上場されている不動産投資法人の投資証券の価額は、原則として、課税時期の最終価格、課税時期の属する月以前3カ月間の毎日の最終価格の各月ごとの平均額のうち最も低い価額によって評価する。

(参考)財産評価基本通達 213 不動産投資信託証券等の評価(税務研究会のWebサイト)

3 誤り。

庭園設備(庭木、庭石、あずまや、庭池等をいう。)の価額は、その庭園設備の調達価額(課税時期においてその財産をその財産の現況により取得する場合の価額をいう。)の100分の70に相当する価額によって評価する。

(参考)財産評価基本通達 92 附属設備等の評価(税務研究会のWebサイト)

4 正しい。

販売業者が有するもの以外の書画骨とう品の価額は、売買実例価額、精通者意見価格等を参酌して評価する。

(参考)財産評価基本通達 135 書画骨とう品の評価(税務研究会のWebサイト)