本ブログでは、「賃貸不動産経営管理士」を「賃貸管理士」と称する。

また、「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」を「管理業法」と称する。

今回のテーマは、「管理業法(管理受託部分)」である。

それでは、「賃貸不動産経営管理士試験」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。

令和4年度 賃貸不動産経営管理士試験 【問 1】

【問 1】 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律(以下、各問において「管理業法」という。)に定める賃貸住宅管理業者が管理受託契約締結前に行う重要事項の説明(以下、各問において「管理受託契約重要事項説明」という。)の内容に関する次の記述のうち、適切なものはいくつあるか。

ア 管理業務の内容について、回数や頻度を明示して具体的に記載し、説明しなければならない。
イ 管理業務の実施に伴い必要となる水道光熱費や、空室管理費等の費用について説明しなければならない。
ウ 管理業務の一部を第三者に再委託する際には、再委託する業務の内容、再委託予定者を説明しなければならない。
エ 賃貸住宅管理業者が行う管理業務の内容、実施方法に関して、賃貸住宅の入居者に周知する方法を説明しなければならない。

1 1つ
2 2つ
3 3つ
4 4つ

令和4年度 賃貸不動産経営管理士試験

正解:4

それでは、各肢を検討していこう。
なお、問題は、2022年4月1日現在施行されている法令等により出題されているが、正解及び解説は2023年10月1日現在施行されている法令等に基づいて執筆する。

(管理受託契約の締結前の書面の交付)
第13条 賃貸住宅管理業者は、管理受託契約を締結しようとするときは、管理業務を委託しようとする賃貸住宅の賃貸人(賃貸住宅管理業者である者その他の管理業務に係る専門的知識及び経験を有すると認められる者として国土交通省令で定めるものを除く。)に対し、当該管理受託契約を締結するまでに、管理受託契約の内容及びその履行に関する事項であって国土交通省令で定めるものについて、書面を交付して説明しなければならない。
(略)

e-GOV法令検索・管理業法

1 正しい。

管理業務の内容について、回数や頻度を明示して具体的に記載し、説明しなければならない。(管理業法の解釈・運用の考え方13条関係2(3))

2 正しい。

管理業務の実施に伴い必要となる水道光熱費や、空室管理費等の費用について説明しなければならない。(管理業法の解釈・運用の考え方13条関係2(5))

3 正しい。

管理業務の一部を第三者に再委託する際には、再委託する業務の内容、再委託予定者を説明しなければならない。(管理業法の解釈・運用の考え方13条関係2(6))

4 正しい。

賃貸住宅管理業者が行う管理業務の内容、実施方法に関して、賃貸住宅の入居者に周知する方法を説明しなければならない。(管理業法の解釈・運用の考え方13条関係2(10))

(参考)2023年版 賃貸不動産経営管理士 合格のトリセツ 過去問題集(東京リーガルマインド)