今回のテーマは、「労働者災害補償保険の保険給付」である。
それでは、「ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2023年5月28日実施)」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。
ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2023年5月28日実施)問題3
問題 3
労働者災害補償保険の保険給付に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1.労働者災害補償保険の適用を受ける労働者には、雇用形態がアルバイトやパートタイマーである者も含まれる。
2.労働者が業務上の負傷または疾病による療養のため労働することができず、賃金を受けられない場合、賃金を受けない日の第3日目から休業補償給付が支給される。
3.労働者が業務災害により死亡したときに支払われる遺族補償年金の年金額は、受給権者および受給権者と生計を同じくしている受給資格者の人数により異なる。
4.労働者が通勤災害により死亡した場合、所定の手続きにより、葬祭を行う者に対し葬祭給付が支給される。
ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2023年5月28日実施)
それでは、各肢を検討していこう。
2023年5月実施の問題は、2022年10月1日現在施行されている法令等により出題されているが、正解及び解説は2023年4月1日現在施行されている法令等に基づいて執筆する。
なお、本ブログでもこれまでに取り上げている。↓
FP1級の過去問を解こう(2023年1月)「労働者災害補償保険」
1 正しい。
労働者災害補償保険(労災保険)の適用を受ける労働者は、労働者全員である。アルバイト、パートなど雇用形態や労働時間に関係なく、加入が義務付けられている。
労働者の業務上または通勤途中における負傷、疾病、障害、それに伴う介護、死亡に対して必要な保険給付を行う。
保険料は事業者が全額負担する。
保険料を計算する際の保険料率は業種により異なる。
2 誤り。
休業補償給付は、労働者が業務上の負傷または疾病による療養のため労働することができず、賃金を受けられない場合、賃金が支払われなくなった日の4日目(休業4日目)から支給される。
3 正しい。
遺族補償年金の年金額は、受給権者および受給権者と生計を同じくしている受給資格者の人数により異なる。
4 正しい。
死亡した場合、葬祭を行う者に葬祭料が支給される。