今回のテーマは、「理事会」である。

それではさっそく、「管理業務主任者試験」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。

令和4年度 管理業務主任者試験問題【問31】

【問 31】 理事会に関する次の記述のうち、標準管理規約(単棟型)によれば、適切なものはいくつあるか。
ア 会計担当理事の会計担当の職を解くことは、出席理事の過半数により決することができる。
イ WEB会議システムを用いて理事会を開催する場合は、当該理事会における議決権行使の方法等を、規約や細則において定めなければならない。
ウ 理事会の議事録については、議長及び議長の指名する2 名の理事会に出席した理事がこれに署名しなければならない。
エ 総会提出議案である収支予算案は、理事の過半数の承諾があるときは、電磁的方法により決議することができる。
1  一つ
2  二つ
3  三つ
4  なし

令和4年度 管理業務主任者試験問題 令和4年(2022年)12月4日

正解:2

それでは、各肢を検討していこう。なお、法令等は、令和4年4月1日現在で施行されているものによるものとする。

ア 正しい。

理事長、副理事長及び会計担当理事は、理事会の決議によって、理事のうちから選任し、又は解任する。(標準管理規約35条3項)
そして、理事会の会議(WEB会議システム等を用いて開催する会議を含む。)は、理事の半数以上が出席しなければ開くことができず、その議事は出席理事の過半数で決する。(標準管理規約53条1項)

イ 誤り。

WEB会議システム等を用いて開催する理事会を開催する場合は、 当該理事会における議決権行使の方法等を、規約や細則において定めることも考えられ、この場合においても、規約や使用細則等に則り理事会議事録を作成することが必要となる点などについて留意する必要がある。(標準管理規約53条関係コメント⑤)
しかし、規約や細則において定めなければならないわけではない

ウ 正しい。

議事録には、議事の経過の要領及びその結果を記載し、議長及び議長の指名する2名の理事会に出席した理事がこれに署名しなければならない。(標準管理規約53条4項、49条)

エ 誤り。

専有部分の修繕工事共用部分等の保存行為窓ガラス等の改良工事の承認又は不承認については、理事の過半数の承諾があるときは、書面又は電磁的方法による決議によることができる。(標準管理規約53条2項、54条1項5号)

しかし、収支予算案は、書面又は電磁的方法による決議によることができない