今回のテーマは、「標準管理委託契約書(事務管理業務)」である。
それではさっそく、「管理業務主任者試験」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。
令和4年度 管理業務主任者試験問題【問6】
【問 6 】 標準管理委託契約書「別表第1 事務管理業務」に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1 マンション管理業者は、年に一度、管理組合の組合員の管理費等の滞納状況を、当該管理組合に報告する。
2 マンション管理業者は、長期修繕計画案の作成業務及び建物・設備の劣化状況等を把握するための調査・診断を実施し、その結果に基づき行う当該計画の見直し業務を実施する場合は、本契約の一部として追加・変更することで対応する。
3 マンション管理業者は、管理組合の要求に基づいて、自己の名をもって総会議事録を作成し、組合員等に交付する。
4 マンション管理業者は、管理対象部分に係る各種の点検、検査等の結果を管理組合に報告するとともに、改善等の必要がある事項については、具体的な方策を当該管理組合に助言する。
令和4年度 管理業務主任者試験問題 令和4年(2022年)12月4日
正解:4
それでは、各肢を検討していこう。なお、法令等は、令和4年4月1日現在で施行されているものによるものとする。
1 誤り。
マンション管理業者は、毎月、管理組合の組合員の管理費等の滞納状況を、管理組合に報告する。
(標準管理委託契約書別表1の1(2)②一)
2 誤り。
長期修繕計画案の作成業務及び建物・設備の劣化状況などを把握するための調査・診断を実施し、その結果に基づき行う当該計画の見直し業務を実施する場合は、本契約とは別個の契約とする。
(標準管理委託契約書別表1の1(3)二)
3 誤り。
マンション管理業者は、管理組合が、マンション管理業者の協力を必要とするときに総会議事録案の作成を行うとされているが、自己の名をもって総会議事録を作成し、組合員等に交付するとはされていない。
(標準管理委託契約書別表1の2(2)六)
4 正しい。
管理対象部分に係る各種の点検、検査等の結果を管理組合に報告すると共に、改善等の必要がある事
項については、具体的な方策を管理組合に助言する。
(標準管理委託契約書別表1の2(3)①)
(参考)ごうかく! 管理業務主任者 攻略問題集 2023年度(早稲田経営出版)