今回のテーマは、「固定利付債券の所有期間利回り」である。
それでは、「ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2023年9月10日実施)」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。
ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2023年9月10日実施)問題23
問題 23
表面利率が0.5%で、償還までの残存期間が8年の固定利付債券を額面100円当たり101円で購入し、購入から5年後に額面100円当たり100円で売却した場合の所有期間利回り(単利・年率)として、最も適切なものはどれか。なお、手数料、経過利子、税金等については考慮しないものとし、計算結果は表示単位の小数点以下第3位を四捨五入するものとする。
1. 0.17%
2. 0.30%
3. 0.37%
4. 0.50%
ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2023年9月10日実施)
それでは、問題を検討していこう。
なお、本テーマについては、これまでにも取り上げている。↓
所有期間利回りとは
債券を時価(市場価格)で買い付け、償還期限まで保有せず中途売却する場合において、購入価格に対する収益の割合(1年間に受け取る利子と1年あたりの売却差損益の合計)をいう。
所有期間利回り(%) $=\frac{利率+\frac{売却価格-購入価格}{所有期間}}{購入価格} ×100$
問題に当てはめて計算すると、所有期間利回りは、
$\frac{0.5+\frac{100-101}{5}}{101} ×100=0.30$%(小数点以下第3位を四捨五入)
となる。