今回のテーマは、「排水設備」である。

それではさっそく、「マンション管理士試験」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。

令和4年度 マンション管理士試験 〔問43〕

〔問 43〕 マンションの排水設備の清掃・維持管理に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

1 高層のマンションの排水立て管では、最上部及び最下部とともに、3階以内ごと又は15 m 以内ごとに管内清掃用の掃除口を設置することが望ましい。
2 敷地内に埋設する排水横管の管径が125 mm の場合、汚水排水ますは、保守点検及び清掃を容易にするために延長が20 m の距離間を目安に設置する。
3 圧縮空気法による排水管の清掃では、付着物で閉塞した排水管内に水を送り、圧縮空気を放出してその衝撃で付着物を除去する。
4 高圧洗浄法による排水管の清掃では、高圧の水を洗浄ノズルから噴射し、噴射力で管内の汚れ、付着物を除去する。

令和4年度 マンション管理士試験

正解:2

それでは、各肢を検討していこう。
なお、問題は、令和4年4月1日現在施行されている法令等により出題されているが、正解及び解説は令和5年10月1日現在施行されている法令等に基づいて執筆する。

1 正しい。

共用の排水管には、共用立管にあっては最上階又は屋上最下階及び3階以内おき中間階又は15m以内ごと掃除口が設けられていることが必要である。
(平成13年国土交通省告示第1347号/最終改正 令和4年11月7日国土交通省告示第1108号)

2 誤り。

敷地内に埋設する排水横管の管径が125 mm の場合、管径(内径)の120倍までの範囲に、保守点検及び清掃を容易にするための排水ますを設置する。

管径が125mmの場合、125mm×120=15,000mmとなり、延長が15m の距離間を目安に設置する。

3 正しい。

圧縮空気法による排水管の清掃では、付着物で閉塞した排水管内に水を送り、圧縮空気を放出してその衝撃で付着物を除去する。

4 正しい。

高圧洗浄法とは
高圧洗浄機または高圧洗浄車からホースで導水し、ホースの先端に取り付けられたノズルから噴射する高速噴流により、管内付着・堆積物等を除去する方法をいう。