「ファイナンシャル・プランニング技能検定 3級 学科試験(2023年9月10日実施)」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。

ファイナンシャル・プランニング技能検定 3級 学科試験(2023年9月10日実施)【第2問】(36)~(37)

【第2問】 次の各文章の( )内にあてはまる最も適切な文章、語句、数字またはそれらの組合せを1)~3)のなかから選びなさい。(問題文一部修正)

(36) 生命保険の保険料は、大数の法則および( ① )に基づき、予定死亡率、予定利率、( ② )の3つの予定基礎率を用いて計算される。
1) ① 適合性の原則 ② 予定事業費率
2) ① 適合性の原則 ② 予定損害率
3) ① 収支相等の原則 ② 予定事業費率


(37) 自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)において、被害者1人当たりの保険金の支払限度額は、加害車両が1台の場合、死亡による損害については( ① )、傷害によ
る損害については( ② )である。
1) ① 3,000万円 ② 120万円
2) ① 3,000万円 ② 150万円
3) ① 4,000万円 ② 150万円

ファイナンシャル・プランニング技能検定 3級 学科試験(2023年9月10日実施)

正解:(36)  3) ① 収支相等の原則 ② 予定事業費率

正解:(37)  1) ① 3,000万円 ② 120万円

それでは、各問を検討していこう。
2023年9月実施の問題は、2023年4月1日現在施行されている法令等により出題されているが、正解及び解説は2023年10月1日現在施行されている法令等に基づいて執筆する。

(36)  本テーマはこれまでにも取り上げている。→ FP2級の過去問を解こう(2023年5月)「生命保険の保険料等の仕組み」

生命保険料を決める原則

  • 収支相等の原則
  • 大数の法則

収支相等の原則とは

「払込保険料総額 + 運用益 = 支払保険金総額 + 経費」となるように保険料を算定する。

保険料算定の基礎率

予定死亡率性別・年齢別の死亡者数を予想し、将来の保険金などの支払いに充てるための必要額を算定する。
・死亡保険では、死亡率を低く見込むと保険料は安くなる
・生存保険では、死亡率を低く見込むと保険料は高くなる
予定利率資産運用による一定の収益をあらかじめ見込んで、その分保険料を割り引く。
・予定利率を高く見込むと保険料は安くなる
予定事業費率事業運営に必要な諸経費をあらかじめ見込んでいる。
・予定事業費率を低く見込むと保険料は安くなる。

(37) 

自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)は、強制加入の保険である。すべての自動車と原動機付自転車は、加入が義務付けられている。また、自賠責保険は、被害者救済を目的として、対人事故のみを補償する。

保険金の限度額は、1名につき、

死亡 最高3,000万円傷害 最高120万円、後遺障害 最高4,000万円 である。