今回のテーマは、「フラット35」である。
それでは、「ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2022年度9月実施)」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。
問題 9
住宅金融支援機構と金融機関が提携した住宅ローンであるフラット35(買取型)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1.フラット35の融資額は、住宅の建設費または購入価額以内で、最高1億円である。
2.フラット35の返済方法は、元利均等返済に指定されている。
3.店舗付き住宅などの併用住宅を建築する場合、住宅部分・非住宅部分の床面積の割合に関係なく、フラット35を利用することができる。
4.住宅金融支援機構は、融資を実行する金融機関から住宅ローン債権を買い取り、対象となる住宅の第1順位の抵当権者となる。
ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2022年度9月実施)
それでは、各肢を検討していこう。なお、法令等は、2022年10月1日現在で施行されているものに基づくものとする。
1 誤り。
融資額は、最高8,000万円である。
2 誤り。
返済方法は、元利均等返済と元金均等返済の選択制。
3 誤り。
店舗付き住宅の場合、住宅部分の床面積が全体の2分の1以上あれば可能。
4 正しい。
融資後は、住宅金融支援機構がローン債権を買い取る。
フラット35とは
フラット35は住宅金融支援機構と民間金融機関が連携して行う仕組みの住宅ローンである。
買取型と保証型があり、買取型が主流である。
融資の主体
民間金融機関(融資後は住宅金融支援機構がローン債権を買い取る)
融資対象
本人や親族の居住用新築住宅の建設・購入資金(耐震性などの条件を満たす中古住宅の購入資金も借り入れ可能)
- 床面積は戸建て$70m^2$以上、マンション$30m^2$以上
- 店舗併用住宅の場合、住宅部分の床面積が全体の2分の1以上であれば可能
- 購入物件の価格に上限はない
融資額
最高8,000万円(購入価格の100%以内)
金利
- 固定金利(適用金利は融資実行時点)
- 金利は取扱金融機関がそれぞれ独自に決定
収入基準
年間合計返済額の割合が、年収400万円未満の場合、30%以下、年収400万円以上の場合、35%以下であること。
保証料
不要(保証人も不要)
返済期間
最長35年(完済時の年齢は80歳以下)
返済方法
元利均等返済と元金均等返済の選択制
申し込み時の年齢
申し込み日に原則として、70歳未満であること。
繰上げ返済
繰上げ返済の手数料は無料で、窓口は100万円以上、インターネットは10万円以上から繰上げ返済できる。
(参考)フラット35(住宅金融支援機構のサイト)