今回のテーマは、「所得税における所得の種類」である。
それでは、「ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2023年9月10日実施)」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。
ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2023年9月10日実施)問題32
問題 32
所得税における所得の種類に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1.不動産の貸付けを事業的規模で行ったことにより生じた賃料収入に係る所得は、不動産所得となる。
2.会社の役員が役員退職金を受け取ったことによる所得は、給与所得となる。
3.個人年金保険の契約者(=保険料負担者)である個人が、その保険契約に基づき、年金受給開始後
に将来の年金給付の総額に代えて受け取った一時金に係る所得は、退職所得となる。
4.会社員が勤務先から無利息で金銭を借り入れたことにより生じた経済的利益は、雑所得となる。
ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2023年9月10日実施)
それでは、問題を検討していこう。
なお、問題は、2023年4月1日現在施行されている法令等により出題されているが、正解及び解説は2023年10月1日現在施行されている法令等に基づいて執筆する。
本テーマはこれまでにも取り上げている。
1 正しい。
不動産の貸付けを事業的規模で行ったことにより生じた賃料収入に係る所得は、不動産所得となる。
2 誤り。
会社の役員が役員退職金を受け取ったことによる所得は、「退職所得」となる。
3 誤り。
個人年金保険の契約者(=保険料負担者)である個人が、その保険契約に基づき、年金受給開始後
に将来の年金給付の総額に代えて受け取った一時金に係る所得は、「一時所得」となる。
(参考)No.1610 保険契約者(保険料の負担者)である本人が支払を受ける個人年金(国税庁ホームページ)
4 誤り。
会社員が勤務先から無利息で金銭を借り入れたことにより生じた経済的利益は、「給与所得」となる。