今回のテーマは、「6つの係数」である。
それでは、「ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2023年9月10日実施)」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。
ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2023年9月10日実施)問題2
問題 2
ライフプランの作成の際に活用される各種係数に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1.一定の利率で複利運用しながら一定期間経過後の元利合計額を試算する際、現在保有する資金の額に乗じる係数は、終価係数である。
2.一定の利率で複利運用しながら一定期間、毎年一定金額を積み立てた場合の一定期間経過後の元利合計額を試算する際、毎年の積立額に乗じる係数は、年金終価係数である。
3.一定の利率で複利運用しながら一定期間、毎年一定金額を受け取るために必要な元本を試算する際、毎年受け取りたい金額に乗じる係数は、資本回収係数である。
4.一定の利率で複利運用しながら一定期間経過後に目標とする額を得るために必要な毎年の積立額を試算する際、目標とする額に乗じる係数は、減債基金係数である。
ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2023年9月10日実施)
それでは、各肢を検討していこう。
なお、本テーマについては、これまでにも取り上げている。↓
資金計画のための6つの係数
終価係数・・・現在の資金を複利運用したら、将来いくらになるのか(終価)を求める。
現価係数・・・将来の目標金額のために現在いくら必要か(現価)を求める。
年金終価係数・・・毎年の積立額(年金形式)から、将来の元利合計(終価)を求める。
減債基金係数・・・将来の目標金額のために必要な毎年の積立額を求める。
資本回収係数・・・現在の額を運用しながら、受け取れる年金額や住宅ローンなどの借入金に対する利息を含めた毎年の返済額を求める。
年金現価係数・・・希望する年金額を受け取れるために必要な年金原資や住宅ローンなどの年間のローン返済額から借入可能額を求める。
試験対策としては、「どんな場合に、どの係数を使えばよいか」を覚えること。
1 正しい。
一定の利率で複利運用しながら一定期間経過後の元利合計額を試算する際、現在保有する資金の額に乗じる係数は、終価係数である。
2 正しい。
一定の利率で複利運用しながら一定期間、毎年一定金額を積み立てた場合の一定期間経過後の元利合計額を試算する際、毎年の積立額に乗じる係数は、年金終価係数である。
3 誤り。
一定の利率で複利運用しながら一定期間、毎年一定金額を受け取るために必要な元本を試算する際、毎年受け取りたい金額に乗じる係数は、年金現価係数である。
4 正しい。
一定の利率で複利運用しながら一定期間経過後に目標とする額を得るために必要な毎年の積立額を試算する際、目標とする額に乗じる係数は、減債基金係数である。