今回のテーマは、「第三分野の保険」である。
それでは、「ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2023年1月22日実施)」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。
ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2023年1月22日実施)問題18
問題 18 医療保険等の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1.がん保険の入院給付金は、1回の入院における支払日数および通算の支払日数に制限はない。
2.先進医療特約で先進医療給付金の支払対象とされている先進医療は、契約時点において厚生労働大臣によって定められているものである。
3.1泊2日の入院検査(人間ドック検診)で異常が認められ、治療を目的とした入院を医師から指示された場合、その追加の入院については医療保険の入院給付金の支払対象となる。
4.特定(三大)疾病保障定期保険では、被保険者が特定疾病に罹患し、特定疾病保険金を受け取った場合、その後被保険者が死亡しても死亡保険金は支払われない。
ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2023年1月22日実施)
それでは、各肢を検討していこう。
「第三分野の保険」については、これまでに本ブログでも取り上げている。こちらから
なお、法令等は、2022年10月1日現在で施行されているものに基づくものとする。
1 正しい。
がん保険とは
がんと診断されると診断給付金が、がんで入院すると、初日から入院給付金が支払われる。支払い日数および通算支払い限度日数に制限がない。(手術をした場合に支払われる手術給付金も同様)
なお、契約から3か月または90日程度の免責期間があり、この期間中にがんと診断されると給付金等は支払われず、契約は無効となる。
2 誤り。
先進医療特約とは
療養を受けた時点で、厚生労働大臣が承認する先進医療(公的医療保険の対象外)に該当する治療を所定の医療機関で受けたときに給付金が支払われる。
したがって、契約時点ではない。
3 正しい。
医療保険では、治療を目的としない美容整形手術や人間ドックによる入院は給付金の対象外であるが、人間ドックで異常が見つかり、医師の指示でそのまま入院した場合は対象となる。
4 正しい。
特定(三大)疾病保障保険とは
がん・急性心筋梗塞・脳卒中で所定の状態となった場合に死亡保険金等と同額の特定疾病保険金が支払われる。契約はその時点で消滅し、その後に死亡しても死亡保険金は支払わない。
(参考)’22~’23年版 最短合格2級FP技能士(きんざい)