今回のテーマは、「DSCR(Debt Service Coverage Ratio)」である。

それでは、「ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2023年9月10日実施)」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。

ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2023年9月10日実施)《問26》

《問41》 下記の〈条件〉に基づく不動産投資におけるDSCRとして、次のうち最も適切なものはどれか。なお、記載のない事項については考慮せず、計算結果は小数点以下第3位を四捨五入すること。
〈条件〉

投 資 物 件:賃貸マンション(RC造5階建て、築5年)
投 資 額 :4億円(資金調達:自己資金1億円、借入金額3億円)
賃 貸 収 入:年間2,500万円
運 営 費 用:年間800万円(借入金の支払利息は含まれていない)
借入金返済額:年間1,440万円(元利均等返済・金利1.5%、返済期間25年)

1) 0.85
2) 1.12
3) 1.18
4) 1.74

ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2023年9月10日実施)

正解:3

それでは、問題を検討していこう。
なお、問題は、2023年4月1日現在施行されている法令等により出題されているが、正解及び解説は2023年10月1日現在施行されている法令等に基づいて執筆する。

DSCRとは、元利金返済カバー率のことで、借入金の返済余裕度を見る指標。債務返済能力を示す。
(参考)DSCR(Debt Service Coverage Ratio)|証券用語解説集(野村證券Webサイト)

DSCR = 元利金返済前のキャッシュフロー ÷ 元利金返済額

問題に当てはめると、

(2,500万円 ー 800万円) ÷ 1,440万円 = 1.18(小数点以下第3位を四捨五入)

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