今回のテーマは、「贈与税の配偶者控除」である。
それでは、「ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2023年1月22日実施)」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。
ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2023年1月22日実施)問42
《問42》 Aさんは、妻Bさんに対して、2022年6月にAさん所有の店舗併用住宅(店舗部分60%、住宅部分40%)の敷地の2分の1を贈与した。妻Bさんが贈与税の配偶者控除の適用を受けた場合、2022年分の贈与税の課税価格(配偶者控除の額および基礎控除の額を控除した後の課税価格)として、次のうち最も適切なものはどれか。
なお、店舗併用住宅の敷地全体の相続税評価額は3,000万円であり、妻Bさんにはこれ以外に受贈財産はなく、贈与税の配偶者控除の適用を受けるにあたって最も有利となるような計算をするものとする。
1) 0円
2) 190万円
3) 300万円
4) 790万円
ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級 学科試験<基礎編>(2023年1月22日実施)
それでは、問題文を検討していこう。なお、法令等は、2022年10月1日現在で施行されているものに基づくものとする。
贈与税の配偶者控除
婚姻期間が20年以上の配偶者から贈与により取得した、国内にある居住用不動産または居住用不動産を取得(増改築を含む)するための費用について、基礎控除額(110万円)とは別に、最高2,000万円までが課税価格から控除される。
店舗併用住宅の持分贈与があった場合
贈与を受けた金額:$3,000万円×50%=1,500万円$
配偶者控除: $3,000万円×40%=1,200万円$
$1,200万円<2,000万円 ∴1,200万円$
課税価格: $1,500万円ー1,200万円ー110万円=190万円$
(参考)みんなが欲しかった! FPの教科書 1級 Vol.2 [タックスプランニング / 不動産 / 相続・事業承継] 2022-2023年 (TAC出版)