FP試験の頻出論点。公式を覚えよう。

株式投資の判断の指標

株式銘柄を選ぶ際に判断基準となる指標には、PER(株価収益率)、PBR(株価純資産倍率)、ROE(自己資本利益率)、配当利回り、配当志向がある。それぞれ確認しておこう。

PER(株価収益率)

株価が「一株当たり純利益」の何倍になっているかを示す指標。Price Earnings Ratioの略。一般にPERが高い銘柄は割高と言われる。

PER(倍) = $\frac{株価}{一株当たり当期純利益}$

PBR(株価純資産倍率)

株価が「一株当たり純資産」の何倍になっているかを示す指標。Price Book-value Ratioの略。一般にPBRが高い銘柄は割高と言われる。

PBR(倍) = $\frac{株価}{一株当たり純資産}$

ROE(自己資本利益率)

自己資本を使ってどれだけ利益を上げたかを示す指標。Return On Equityの略。ROEが高いほど効率的に利益を上げている。

ROE(%) = $\frac{当期純利益}{自己資本} × 100$

配当利回り

株価に対して何%の配当を実施しているかを示す指標。配当利回りが高いと魅力的な銘柄と言われる。

配当利回り(%) = $\frac{一株当たり年間配当金}{株価} × 100$

配当性向

当期純利益のうち株主に配当金として還元した割合を示す指標。

配当性向(%) = $\frac{年間配当金}{当期純利益} × 100$

過去問にチャレンジ

指標が問われた過去問で確認してみよう。

【第1問】 次の各文章((1)~(30))を読んで、正しいものまたは適切なものには①を、誤っ ているものまたは不適切なものには②を、解答用紙にマークしなさい。〔30問〕

(中略)

(13) 配当性向とは、当期純利益に占める配当金総額の割合を示す指標である。

2022年5月試験 3級学科試験

(正解)1(正しい)

配当性向の定義通りの出題である。

問題 25
株式指標の一般的な特徴に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

1.同規模・同一業種の銘柄間においては、PERの高い銘柄が割安と考えられる。

2.同規模・同一業種の銘柄間においては、PBRの高い銘柄が割安と考えられる。

3.配当性向は、企業の当期純利益に対する年間配当金の割合を示す指標である。

4.ROAは、企業の売上高に対する当期純利益の割合を示す指標である。

2022年5月試験 2級学科試験

(正解)3

PER,PBRとも高い銘柄は、割高と考えられる。

配当性向の定義通りの出題である。

ROAは、Return On Assetの略称で、総資本利益率とも言われ、企業の総資本を使ってどれだけの利益を上げているかを示す指標。

ROA(%) = $\frac{当期純利益}{総資本}× 100$

参考文献)FP2級・AFP 合格のトリセツ 速習テキスト 2022-23年版(東京リーガルマインド LEC)、うかる! FP2級・AFP 王道テキスト 2022-2023年版’(日本経済新聞出版)、’22~’23年版 最短合格2級FP技能士(きんざい)、ゼロからスタート! 岩田美貴のFP2級1冊目の教科書 2022-2023年版 (KADOKAWA )