本ブログで度々取り上げているFP資格。(ここではファイナンシャル・プランニング技能検定に合格した方が称することができる国家資格であるファイナンシャル・プランニング技能士を指す)
FPは、人生における資金計画を立てる(ファイナンシャル・プランニング)専門家である。
そして、この資金計画を立てる際には、必要資金を計算することになるが、ここで役立つのが、6つの係数である。「学びを始めよう」ブログでも以前にご紹介した。
資金の運用方法や受け取り方により利用する係数は異なってくる。それぞれの違いについてみてみよう。
資金計画のための6つの係数
終価係数・・・現在の資金を複利運用したら、将来いくらになるのか(終価)を求める。
現価係数・・・将来の目標金額のために現在いくら必要か(現価)を求める。
年金終価係数・・・毎年の積立額(年金形式)から、将来の元利合計(終価)を求める。
減債基金係数・・・将来の目標金額のために必要な毎年の積立額を求める。
資本回収係数・・・現在の額を運用しながら、受け取れる年金額や住宅ローンなどの借入金に対する利息を含めた毎年の返済額を求める。
年金現価係数・・・希望する年金額を受け取れるために必要な年金原資や住宅ローンなどの年間のローン返済額から借入可能額を求める。
試験対策としては、「どんな場合に、どの係数を使えばよいか」を覚えること。
ここで、過去問(2022年5月22日(日)実施)にチャレンジしてみよう。
過去問にチャレンジしよう
(31) 毎年一定金額を積み立てながら、一定の利率で複利運用した場合の一定期間経過後 の元利合計額を試算する際、毎年の積立額に乗じる係数は、( )である。
1) 減債基金係数
2) 資本回収係数
3) 年金終価係数
2022年5月試験 3級【第2問】
一定金額を積み立てながら、一定期間経過後→将来なので、年金終価係数とわかる。
ライフプランの作成の際に活用される下記<資料>の各種係数に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
<資料>年率2%、期間10年の各種係数
終価係数 1.2190
現価係数 0.8203
年金終価係数 10.9497
減債基金係数 0.0913
年金現価係数 8.9826
資本回収係数 0.1113
1.元本100万円を10年間にわたり、年率2%で複利運用した場合の元利合計額は、 「100万円×1.2190」で求められる。
2.年率2%で複利運用しながら10年後に100万円を得るために必要な毎年の積立額は、 「100万円×0.0913」で求められる。
3.10年間にわたり、年率2%で複利運用しながら、毎年100万円を受け取るために必要な元本は、「100万円×10.9497」で求められる。
4.年率2%で複利運用しながら10年後に100万円を得るために必要な元本は、 「100万円×0.8203」で求められる。
2022年5月試験 2級 (問題 2)
(正解)3
1は、終価係数。
2は、減債基金係数。
3は、説明は年金現価係数で、係数が年金終価係数なので不一致。(正解)
4は、現価係数。
(参考文献)FP2級・AFP 合格のトリセツ 速習テキスト 2022-23年版(東京リーガルマインド LEC)、うかる! FP2級・AFP 王道テキスト 2022-2023年版’(日本経済新聞出版)、’22~’23年版 最短合格2級FP技能士(きんざい)、ゼロからスタート! 岩田美貴のFP2級1冊目の教科書 2022-2023年版 (KADOKAWA )、’22~’23年版 ユーキャンのFP3級 きほんテキスト(U-CAN)、みんなが欲しかった! FPの教科書 3級 2022-2023年(TAC出版)