今回のテーマは、「公的医療保険」である。

それでは、「ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2023年9月10日実施)」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。

ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2023年9月10日実施)問題3

問題 3
公的医療保険に関する次の記述の空欄(ア)~(ウ)にあてはまる語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。

・ 健康保険の適用事業所に常時使用される( ア )未満の者は、原則として、健康保険の被保険者となる。
・ 健康保険の傷病手当金の額は、原則として、1日につき、支給開始日の属する月以前の直近の継続した( イ )間の各月の標準報酬月額を平均した額の30分の1に相当する額の3分の2に相当する金額である。
・ 個人事業主や農林漁業者などが被保険者となる国民健康保険は、( ウ )もしくは国民健康保険組合が保険者として運営している。

1.(ア)70歳 (イ) 6ヵ月 (ウ)都道府県および市町村(特別区を含む)
2.(ア)70歳 (イ)12ヵ月 (ウ)国
3.(ア)75歳 (イ) 6ヵ月 (ウ)国
4.(ア)75歳 (イ)12ヵ月 (ウ)都道府県および市町村(特別区を含む)

ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 学科試験(2023年9月10日実施)

正解:4

2023年9月実施の問題は、2023年4月1日現在施行されている法令等により出題されているが、本稿の正解及び解説は2023年10月1日現在施行されている法令等に基づいて執筆する。

それでは、問題を検討していこう。

制度保険者(運営者)被保険者(対象者)給付等の窓口給付の内容
健康保険全国健康保険協会
(協会けんぽ)
主に中小企業の従業員・日本年金機構
・協会けんぽの各都道府県支部
業務外の病気やけが、出産・死亡
健康保険組合
(組合健保)
主に大企業の従業員各健康保険組合
国民健康保険国民健康保険組合医師、弁護士など同業の個人または法人で働く人とその家族国民健康保険組合病気やけが、出産・死亡
都道府県および市区町村自営業者やその家族市区町村
後期高齢者医療制度後期高齢者医療広域連合75歳以上の者や65歳以上の障害認定者市区町村病気やけが、死亡
医療保険の概要

ア 健康保険の適用事業所に常時使用される75歳未満の者は、原則として、健康保険の被保険者となる。

イ 健康保険の傷病手当金の額は、原則として、1日につき、支給開始日の属する月以前の直近の継続した12か月間の各月の標準報酬月額を平均した額の30分の1に相当する額の3分の2に相当する金額である。

ウ 個人事業主や農林漁業者などが被保険者となる国民健康保険は、都道府県および市町村(特別区を含む))もしくは国民健康保険組合が保険者として運営している。